画像処理の基礎講座(目次)  画像処理・画像解析ソフトPopImagingの紹介

前のページ  次のページ

1.画像の周波数特性の基礎

1-3.標本化の影響

1−2.では一定の時間間隔で標本化した関数を導入しましたが、ここでは、標本化を行うことによってどのような影響が生じるかということについて検討していきます。

標本化を行う前の正弦関数と標本化を行った後の正弦関数は、式(1-7)、(1-14)、(1-15)よりそれぞれ次ように表わされます。

標本化前

g(t)=sin(Ωt) … (1-7)

標本化後

g(n)=sin(ωn) … (1-14)

ω=ΩΔt … (1-15)

ω:標本化された信号の正規化角周波数

Δt:サンプリング周期

Ω:標本化される前の信号の角周波数

n=0,1,2,3,.......

ここで、式(1-14)に対して

h(n)=sin((ω+k・2π)n) … (1-18)

k=0,±1,±2,±3,.......

のような新たな標本化関数を考えた場合、全てのnに対してh(n)とg(n)は全く等しい値を持ちます。また、式(1-17)より正規化されたサンプリング角周波数(ω)は常に2πになるので、式(1-18)は

h(n)=sin((ω+k・ω)n) … (1-19)

k=0,±1,±2,±3,.......

と表すこともできます。一方、正規化角周波数(ω+k・ω)に対する角周波数は式(1-15)より

(ω+k・ω)/Δt=Ω+k・Ω … (1-20)

Ω:サンプリング角周波数(=2π/ΔT=2πf

となり、標本化関数h(n)の標本化される前の関数h(t)は

h(t)=sin((Ω+k・Ω)t) … (1-21)

と表されます。この時、g(t)とh(t)は全く別の関数になりますが、それをサンプリング周期ΔTで標本化した関数g(n)とh(n)は全く同じ値をとることになります。この現象を図1−6に示します。

図1-6:標本化の影響

 式(1-21)及び図1−6に示すように、正弦関数を一度標本化するとその標本化関数に対応する元の正弦関数は無数に存在することになります。従って、式(1-21)より標本化した正弦関数から元の関数を唯一つに限定するためには、その角周波数に対して

Ω<Ω … (1-22)

Ω:サンプリング角周波数

という条件が必要になります。元の正弦関数がこの条件を満たしていれば、標本化した信号に対する元の信号は唯1つに決まります。但し、式(1-22)は標本化した信号から元の信号を唯一つに限定するためだけの条件で、復元した信号が元の信号と全く同じ波形になることを保証しているわけではないことに注意して下さい。この条件に関しては後でサンプリング定理として説明します。

Copyright 2002-2017 Digital being kids Co., Ldt. All rights reserved

ボトムバー

ホーム  前のページ  次のページ