画像処理の基礎講座(目次)  画像処理・画像解析ソフトPopImagingの紹介

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2.複素数の基礎

2-3.複素数の四則演算

ここまでは複素数の定義について述べてきましたので、次に複素数の四則演算について考えていきます。

2つの複素数z、zに対する加減算は次のように定義します。

±z=(x±x)+i(y±y) … (2-12)

=x+iy

=x+iy

この式より、加減算は図2−4に示すように複素平面上での2次元ベクトルに対する加減算と考えることができます。

図2-4:複素数の加減算

2つの複素数z、zに対する乗算は次のように定義します。

=(x−y)+i(x+x) … (2-13)

この式は次のようにして得られます。

=(x+iy)(x+iy)=x+ix+ix+i = x−y+i(x−x

また、複素数の乗算を極座標表示すると次のように表されます。

=r(cos(θ+θ)+i・sin(θ+θ)) … (2-14)

=r(cosθ+i・sinθ

=r(cosθ+i・sinθ

この式は三角関数の加法定理を利用して次のようにして得られます。

=r(cosθ+i・sinθ)r(cosθ+i・sinθ

=r(cosθcosθ+i・sinθcosθ+i・cosθsinθ+i・sinθsinθ

=r{(cosθcosθ−sinθsinθ)+i(sinθcosθ+cosθsinθ)}

=r(cos(θ+θ)+i・sin(θ+θ))

式(2-14)より乗算は複素平面上では

絶対値の積

偏角の和

で表すことができます。すなわち、複素数を掛けるという事は複素平面上で回転を行うという操作に対応します。従って、i(r=1、θ=π/2)を掛けるという事はπ/2だけ回転させることを意味します。このように乗算が回転を表しているということは、複素数における重要な特徴になっています。図2−5は乗算が複素平面上での回転に対応することを示しています。

図2-5:複素数の乗算

2つの複素数z、zに対する除算は乗算と同様に考えて次のように定義します。

式2-15

極座標で表すと次のようになります。

/z=(r/r)(cos(θ−θ)+i・sin(θ−θ))…(2-16)

式(2-16)より除算は複素平面上では

絶対値の除算

偏角の差

と表すことができます。すなわち、除算も乗算と同じように複素平面上における回転を表しますが、除算の場合は負の回転を表すことになります。従って、iで割るということは−2/πだけ回転させることを意味します。また、

−2/π回転させるということは−iをかけることに相当しますので

1/i=−i

が成り立ちます。

以上の定義より、複素数の四則演算では加算と減算複素平面上でのベクトルの和と差で表され、乗算と除算複素平面上での回転で表されることが分かります。乗算と除算が複素平面上での回転に対応するということは複素数を理解する上で非常に重要な性質になります。また、回転は極座標の形で表現されますので、複素数において三角関数は非常に重要な位置を占めることになります。

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